そんな時代ね

今やどの業界もドローンの活用が進んでいますが農業も同じです
農業分野ではすでにラジコンヘリを使った防除がありますからドローンの活用としてはすでに道筋は決まっているようなもので導入もスムーズでしょう
突如私にドローンのオペレーターにならないかとの提案がありました
JAや地元の組合で出資した会社でドローンオペレーターをやらないかとのこと
何故私が選ばれたのか分かりませんが資格の取得費用も法人持ちですから断る理由はありません
ドローンのオペレーターなんてちょっと面白そうですしね
計画の説明の為にJAの事務所に関係者が集まりました
合同で出資する営農法人の代表、JA職員、農林事務所、市の農林課
新規就農して思うのはいろんな関係機関が絡むという事です
逆に言えばそれだけ協力を得ているのでしょうね ありがたや
概要としてはこんな感じです
地元の集落営農組織が集まって出資し株式会社を設立する
生産などはこれまで通り各組織がそれぞれ行い肥料や農薬の購入、大型機械の購入は合同で行い費用を抑えるという形でドローン防除の導入もその一部です
合弁会社は各組織の依頼で作業受託するという形
作業員は普段各組織に所属しながら依頼があれば現地で作業します
これまでも機械を融通しあったり人手を借りたりはありましたがそれを組織化しようという感じです
一見するとシンプルで合理的に感じますがそう簡単にはいきません
各組織はそれぞれやり方も考え方も違います
山田農園(仮名)では自分のところでオペレーターも機械を揃えるから繁忙期だけ利用したい
ファーム佐々木(仮名)は機械だけ貸してくれたらオペレーターはいらない
中野商会(仮名)は全て作業委託したい

こんな感じです
農家は何でも一人でやりたがる人が多いですし採算度外視で高価な機械を導入する人も多い
同じ組織内でも意思統一は難しいのに組織が集まって連合体をつくるとなると一筋縄ではいかないでしょう
企業が農業分野に出資する例はありますがハッキリ言って農家をまとめるの難しいと思います
縛られないのが農家のメリットですから雇われるくらいなら農業なんてやらないよって人が大半じゃないでしょうか
新規就農者も共同で始めたり機械を共同購入する人はいますがあまり上手く行ってないような印象です
農作業は定時がある訳じゃないし機械も消耗や故障を考えればなかなか難しいのでしょう
出資するJAや協力機関としては会社を設立する以上は作業は会社に委託して欲しいというのは当然です
必要無いと言われたら会社の収益が上がりませんし機械の購入なども無駄が大きくなってしまいます
そしてドローンの導入のもう一つの目的が若手農業者の確保にあるのです
私も含め全くの新規就農者がすぐに安定した経営をするのはなかなか困難です
そこで自営農業とは別の収入源として集落営農組織で働き生活を安定させようと言う事です
ようはアルバイトですね
一方で集落営農組織や地域の農業は高齢化と後継者不足です
若い人を地域にいれて田畑や里山の維持をしてもらいたいという考えです
ドローンというのは若い人を呼び込む為という側面もあるようです
実際私もドローンのオペレーターにならないか?と言われたら「面白そう」と思いました
当然ですが地域の担い手となる事が求められているのでしょう
資格だけ取らせてもらって忙しいから無理ですとかやりたい作業だけやるというのはむしが良すぎる話です
これは新規就農者にとっては悩みどころではないでしょうか
大抵農業を目指す人は自分の自由にやりたいと思っているものです
無農薬野菜を作ってネット販売したいとか観光農園したいとか言う人は他の生産者と協力する必要性は感じないでしょう
むしろ組織に縛られるデメリットばかりかもしれません
私も自分1人でという気持ちが全く無い訳ではないですが正直言って今の自分には無理ですし仮にやったとしてもできる範囲が凄く限られてしまう気がします
これまでの経験から言っても少し大きなことをやるなら関係機関の協力は不可欠だと思います
今回のドローンにしても一機400万円~1000万円ですから・・
基本的な方向は定まりましたが問題は期間です
資格取得には座学と実技を受講しなければなりませんがこれがまたややこしい
メーカーの定めた資格なので統一されたものではありません

当然ですが国家資格でもなく免許でもありません あくまでも民間資格です
ですので航空法や電波法等を守れば無資格で飛ばしたからと言って罪にはなりません
ただ現実的に言って仕事を受けるなら必須だと思います
順番としてはメーカーを決めてそのメーカーの認定する資格を取るという事になります
資格と機種が別々でも問題ないのですがデメリットしかありません
その為には時間が足らないという事で結局少し先延ばしになってしまいました