世代が変われば伝説も変わる
私は年齢的に80年代のバイクブームを知りません
その時代は免許もありませんしバイクにも興味ありませんでした
ですのでバイク好きの中で語られるNSRやRZは知りませんし当然もっと前のGT380やZなんかも知りません
私がバイクに乗り始めたのがミレニアムくらいなのその辺からの個人的な名車を
あくまで素人のイメージだけで実際乗った訳でもないし性能を語るものでもなりません
バイクの免許取りたての小僧が「うわぁぁカッコいい!」って思った程度の感想です
■ヤマハ YZF-R1
このバイクを街で見た時は驚きましたね
当時はネイキッド、アメリカン全盛でフルカウルなんてのは完全に下火でした
このまま絶滅するんじゃないかなんて言われてました
SSは過去のレプリカブームを引きずっており野暮ったい印象
そんな中でR1のスタイルは本当にシャープでカッコ良かったですね
それまでのフルカウルは丸っこいデザインでしたがR1はエッジが効いて直線的
吊り上がった二眼ヘッドライトに小さく締まったリア R1以降SSだけじゃなく全てのフルカウルのデザインが大きく変わったように思います
さすがデザインのヤマハ(と当時は言われてました)だけはあります
私が大型をとるキッカケになったバイクです それだけカッコ良かったんですね
ただ紆余曲折あって買いませんでした
■ヤマハ ドラッグスター400
またまたヤマハ
アメリカンブームの中では後発だった気がします
それまでアメリカンというとスティードやビラーゴなどチョッパー気味のスタイルが人気でした
というよりもあのタイプこそがアメリカンという印象でした
ドラッグスターは名前の通りドラッガースタイル 最初見た感想は「いかつい」でした スティードはスタイル的にフロント付近はスカスカでそれがカッコ良かったのですがドラッグスターは密度が濃い どちらもアメリカンの標準的なスタイルですが中型メインの日本ではドラッグスターの迫力は他のアメリカンより頭一つ抜けていました
大型と比べても全く見劣りしないというか当時のアメリカン以外の大型より断然質感が高かったですね 近所のお兄さんが洗車してるの見て羨ましてく仕方なかったです
しかし何より素晴らしいのはロングセラーな事です
アメリカンブームが終わってライバルが次々と絶版になっていくなかドラッグスターは250、400ともにリリースされ続けました
一瞬の輝きもいいですがロングセラーは名車の証だと思いますね
■ホンダ CRM250AR
ホンダ最後の2stでしょうかね
こちらは一時期所有していたので余計に思い入れが強い
私がバイクに乗り始めていた頃はすでに2stは終わりかけてました
それだけに2stというと「まあ速いんだろうけどさ・・・」という感じで燃費や操作などネガティブなイメージが強かったのですがCRM250ARは全くそんな事ありませんでした
2stのパンチは有りながらも乗りやすくて速いという私みたいなヘッポコライダーには最高のバイクでした
性能だけなくデザインも良かったですね CRM250Rだと若干旧世代のオフ車という感じがしますがCRM250ARは今のオフ車に通じるものがあります
形状はRRと同じですがカラーリングは断然AR(黒)の方がいいですね
最後の2stにモタードブームが加わり一時は定価以上の値をつけていましたね
■カワサキ Dトラッカー
モタードブームの火付け役ですね
性能で言えば後発のDR-Z、WRに劣りますがやはり先駆者としての功績とインパクトはデカいですね
モタードの発祥は海外ですが国内のモタードブームを作ったのは間違いなくDトラでしょう
オフ車に17インチなんてアンバランスなのにめちゃくちゃカッコ良かったですね
元のKLXのスタイルが抜群でしたしね
初期モデルはKLXに17インチ履かせただけですが後にリアフェンダーが跳ね上がりシュラウドはエッジが効いてカッコ良くなりました
また遊びの幅としてもワインディング、エクストリーム、ストリートカスタムと様々で各分野でカッコいいバイクが街に溢れていました
新しいだけじゃなくカッコいい!カッコいいだけじゃなく面白い!面白いだけじゃなく速い! さすがカワサキ
ブームを作るのはいつだってカワサキ
■カワサキ ZZ-R1100
言わずと知れた世界最速バイク
私の世代では最速といえばZZ-Rでした
そしてZZ-Rに挑んだのが隼とブラックバードという印象
私にとって最速といえば未だにZZRなのです
人気車種だっただけに街中でもよく見かけました
300㎞/hのモンスターマシンがコンビニやアパートの前に無造作に停まってるんですから何とも不思議です
それでも見飽きるなんて事はなく常に威圧感を放ってましたね
ZZ-Rには独特の威圧感があるんですよね
同じカワサキのH2が絶対王者になってしまいましたが我々世代にとってZZRは特別な存在じゃないでしょうか
■スズキ 隼
ZZRで名前を出しましたが王者に真っ向勝負を挑んだバイク
312㎞/hという冗談みたいな最高速で一躍世界最速のバイクになりました
その後規制がかかったり最高速争いが下火になったので最速といえば隼というイメージが定着しましたね
ZZRが比較的標準的なスタイルだったのに対して隼のデザインはあまりにも独特でパッと見のインパクトなら断然隼でした
カッコ良いのか悪いのかよく分からないデザインも最速という実績が有無を言わせません
同じく最高速争いをしたスーパーブラックバードとは対照的ですね
あちらはシャープで洗練されたデザインでしたが無難すぎる感じもします
デザインだけでなくネーミングセンスもスゴイ 『隼』です
日本語のペットネームといえばもちろん『ニンジャ』『カタナ』ですが車体に漢字でデカデカと『隼』と書くセンスは良くも悪くも他社とは一味違います
これだけヒットしながら『隼』という名前を他の排気量に使わなかった事でも特別な存在であることが伝わります
■ヤマハ SR400
国産バイクの中でも名車の中の名車でしょう
クラシックスタイルの美しい車体はバイクとは縁遠いお洒落な若者にも受けました
しかも彼らの乗るバイクはどれもカッコ良くカスタムされ後ろにはバイク乗りとは無縁の美女!
男性だけでなく女性ライダーの普及にも一役かったんじゃないでしょうか
従来のバイク好きとは違った層を開拓した印象です
しかし見た目だけのバイクじゃありません
シンプルな構造でむしろバイク好きに選ばれたバイクだと思います
気軽に乗るもよしのめり込むのも良し大袈裟じゃなく死ぬまで付き合えるバイクだと思います
だからこそ一時のブームじゃなくロングセラーになったのでしょう
■スズキ DR-Z400SM
Dトラが巻き起こしたモタードブームでホンダはXR250モタードをスズキはOEMであるSB250(Dトラ)を投入しました
実質的にDトラの独壇場でしたがスズキが投入したモタードは弩級でした
排気量は400㏄ 価格は70万
当時Dトラは50万円くらいCB400SFが60万円くらいですからDR-Z400SMがいかに高額かが分かります
半分は足回りの値段なんて言われてました
どこまでホントか分かりませんが妥協の無いバイクだった事は確かでしょう
見た目も抜群に良かったですね
スズキにしては珍しくオーソドックスなデザインでグラフィックも派手過ぎず大人しすぎず 特に白を基調としたデザインは良かったですね
DR-Z400SMはオフ車好きモタード好きだけじゃなくバイク好きならだれもが一目置くバイクだったと思います
■ホンダ CB400SF
この手のネタでカブとCB400SFはあまり挙げたくないのですがCB400SFはやっぱり外せません
当時のライダーなら誰もが教習所で乗ったCB400SFです それだけ扱いやすく信頼感のあるバイクと言う事でしょう
おそらく教習所のバイクはパワーが抑えられているのでしょうがそれでも十分パワフルで免許を取ったら公道でこんなバイクで旅に行けるんだなんてワクワクさせてくれましたね
「扱いやすい」というのは特筆すべき点が無いバイクに使われがちの誉め言葉ですがCB400SFの場合スペックでも当時400以下最強でした
それに信頼性も高くデザインまでいいときたら売れない訳がありませんね
私は4気筒エンジンに全くコダワリは無いのですがノーマルのCB400SFの音は本当にカッコ良かったですね
今買わなくてもいつか乗るだろうと思って油断してたらいまだ乗らずじまい
それでもやっぱりいつか乗るだろうと思わせるバイクです
日本人ライダーには特別な存在じゃないでしょうか
ちなみに最近は教習者CB400SFが当たり前じゃないそうですよ 知ってましたか中年の皆さん
現行で100万円ですからね・・・今思えばなかなか豪華なバイクで教習してた訳ですね
■ヤマハ XJR1300
他社のビッグネイキッドが水冷なのに対してXJRは空冷でした
水冷ネイキッドもダミーフィンを付けたりしてネイキッドの雰囲気を崩さないようにしていましたがやっぱり本物の空冷フィンの美しさには敵いませんね
初期のXJR1300にはグラフィックデザインがありませんでした
単色のみであとはYAMAHAとXJRのロゴだけです
※後のXJRにはグラフィックが施されました
デザインなんて1300の空冷エンジンだけで十分!と言った感じです
私より上の世代だとZやCB750フォアのようにメッキのフェンダー、スポークホイール、フラットなリアというのが【ネイキッド】の標準的スタイルだったりしますが私の世代だとキャストホイールにタンクと同色のフェンダー、跳ね上がったリアが【ネイキッド】という印象です
どちらがいいという事もないですが馴染みがあるのはXJRタイプですね
もっともこのスタイルの先駆けはゼファーだと思いますが時代的にちょっと早いかな
まだまだいくらでも書きたいバイクがありますがキリ無いのでこの辺で