バランスが難しい

新規就農する人でも望む望まないにかかわらず副業を考える人は多いと思います
農業で十分な収入を得るのは難しいですし新規就農ならなおさらです
もちろん私もそのうちの1人です
経営計画を作っていて思いましたが売上を多くする為に規模を拡大したところで収入にあまり繋がりません
ベテラン農家で機械や設備が余ってるなら別ですが我々のような新規就農の場合大抵は機械も設備もギリギリで揃えていると思いますから新たな機械や設備が必要になってしまいます
それをフルに使えるならいいですが今の私には副業やバイトの方が効率的です
やっているのは同地区内にある農業法人での作業です
農業法人といっても様々でごく普通の会社として営業していることころもあれば高齢化で田畑の維持ができなくなった人達が集まって機械や設備を共有して共同作業する法人もあります どちらかというと組合ですね
私が作業をする法人は後者、組合に近いものですね
高齢化がすすんで組合員の平均年齢は70くらいでしょうか
みなさん元気ですがやはり夏場の作業や力仕事で若い人が必要だそうです
別に私も40過ぎのオッサンで若くもないのですが
作業は基本的に草刈りです
1回の作業で4時間、時給は1200円です
なぜ4時間かというと爺様達なのでそれ以上の作業は負担が大きいからです
ちょうど数日前に草刈に参加してきたのでその様子を
朝8時に事務所に集合しますがさすが皆さんベテラン農家
7時半くらいには集まって作業の準備をしています
新参者としてはもう少し早く行くべきでした
草刈で使う機械は2つ
刈払機と自走式草刈機(クボタ・カルマックス)

コレがあると無いでは作業時間が倍くらい違います
自走式は会社所有ですが刈払機は個人所有のものを持ち込みます
この辺は農家の組合らしいですね
爺様達は皆自分の畑や庭で草刈り機を使うので下手に会社で用意するより合理的だと思います
ただ機械の劣化や故障修理も自費なのでその分が時給に換算されています
軽トラに機械を乗せて出発です
当然軽トラも持ち込みです
管理している畑に行きますがその場その場で状況をみて分担する感じで新参者の私にはどこの畑に行けばいいかよくわからないので爺様のトラックに同乗して一緒に行きます
車内では農家らしく天気の話や今年の出来なんかが会話の中心
のどかだなぁ~
全然知りませんでしたが田畑の草刈りのルールとして
土手は上の畑が刈る土手の間に歩けるように段差(犬走り)が作ってある場合そこから下は下の田畑の所有者が刈る
そうです
作業は結構ハードです
私が使うのは自走式
勝手に進むので一見すると楽に見えますが平地では楽なものの斜面では力仕事になります
急斜面では落下しないように踏ん張りながら進めていかなければなりません
土手によっては4mくらいありますから落としたり水路に落下させたら30万の機械をぶっ壊してしまいます
2馬力4WDでゴリゴリと進まれると人間の力では抑えきれません
自走で刈り切れない所を刈払で刈っていくので出来るだけ自走で終わらせる必要があります
また農機あるあるですがエンジンが始動しなくなってスターターを引きまくって汗だくになります
疲れるだけならまだしも周りの目も気になって焦る・・
ただの草刈りだと思いましたがやはり共同作業というのは気を使うものですね
ただいくらベテラン農家とはいえ体力的にはこちらのほうがありますから爺様達が休んでいる間もガシガシを草を刈っていきます
一番年上の爺様は80過ぎてますから無理は禁物です
当たり前ですが仕事量としては自分の方が多いでしょう
コレをどう思うかですが私としては楽だと感じますね
多少力仕事や危険な場所を率先してやったとしても基本的には爺様達のペースで仕事が進んでいきます
これが20代のバリバリの現場だったら付いて行くだけでも大変でしょう
それを考えれば多少きつい事を率先したところで何てこともありません
それに何より一番新人な訳ですしね
爺様達はさすがに年輪を重ねただけあって多少の事で怒ったりする事もありません
むしろ「よ~やっちょるわ」※よくやっているね
「えらかろう ちいと休めぇや」 ※疲れたでしょう 少し休みなさい
と優しい
たった4時間という事もあってそこまで疲れる事もありませんでした
この副業というか出稼ぎですが収入面だけでなく近隣の農業法人なのでメリットは多分にあります
農地を紹介してもらったり今住んでいる家を紹介してくれたのも法人の役員の方です
自治会の作業でも一緒になるので地域とのつながりが非常に強くなります
私はメリットだと思いますが人によっては煩わしく思う人もいると思います